山椒の小部屋

JAPANESE PEPPER ROOM

vol.10

粉山椒の作り方について(家庭用)

粉山椒の作り方を検索して、山椒の小部屋にいらっしゃる方が多いようです。そこで今回は家庭で手軽にできる、粉山椒の作り方をご紹介します。粉山椒果実は7月中旬~9月上旬位までに採取します。

収穫の際には、棘などに気をつけ手袋などを忘れないようにして下さい。果実を早い時期に取れば緑色の、遅い時期は茶色の粉山椒になります。


  1. 果実を収穫します。【写真1】は8月下旬にブドウ山椒を収穫したものです。葉や枝・アリやアブラムシなどが混ざっていないか、良く確認します。

  2. 風通りの良い日陰で、陰干しを行ないます。【写真2】湿っているとカビてしまいますから、良く広げて下さい。たまに果実をかき混ぜ、均等に乾燥するようにします。

  3. 室内の温度や湿度によりますが、3~7日で乾燥します。【写真3】は5日後の様子です。収穫後の1/3位まで重量が減れば良い具合です。(例 収穫直後300gであれば、100g位) 果皮が割けて、黒い種子が見えています。面倒でも種子を全部取り除いてください。種子には香りも辛味も無いため、混ざっていると出来上がりが悪くなります。

  4. 山椒果実を粉砕します。コーヒーミルと篩(40メッシュ位)を用意します。ミルがなければ、すり鉢でも粉砕できますが、ちょっと疲れます。ミルは粉砕前に良く拭き掃除しておいて下さい。コーヒーの匂いが移ってしまいます。【写真4】が粉砕前、【写真5】が粉砕後になります。ミルなら30秒も粉砕したら充分です。すり鉢の場合は、右側の画像位まで粉砕して下さい。

  5. 粉砕後は篩いかけをします。あまり荒引き過ぎると食べる時に歯ざわりが悪くなります。細かくしすぎると熱を持ち、香りが逃げてしまいますので、お好みで加減してください。 幾ら時間をかけて、粉砕しても細かくならない部分は、勿体無いですが捨ててしまいます。


以上で、粉山椒は完成です。出来立ての粉山椒は、香り・辛味とも強くなっています。使用する時は分量に注意してください。以前にもご紹介しましたが、山椒の香りと辛味は常温に置いておくと、薄くなってしまいます。粉砕した粉山椒は、なるべく早く使い切るようにして下さい。 使用後のミルはアルコールで良く拭き掃除して下さい。山椒臭いコーヒーを飲むことになってしまいます。